今年は多くの新しい才能に出会うことができました。
その中でも、特に純粋で真っ直ぐに尖ったブランドが"tokio"です。
私たちとtokioの出会いは最近というわけではなく、デザイナーの木村登喜夫氏とiii3の間にはここで書き尽くすことができないほど、同じ時間または近しい距離感で過ごしてきたように感じています。
tokioの世界観はデザイナーが過ごした時代の中で体験したこと、知ったこと、考えたこと、全てがデザインとなって表現されています。
過去も未来も現在も、時には時系列もないまぜとなって、一つの歴史としてtokioとして形になっています。
今季はIN THE NAME OF (anarchist.)のテーマの元、ブランドにまつわる全ての人の期待に応えたい(裏切りたい)し、感謝を表したシーズンになっています。
例えばジャケットにポジティブな言葉とネガティブな言葉を、前身頃を中心に二つに分けて大胆に刺繍を施したり、ボンバージャケットの背面にパッチワークで今季のシーズンテーマを掲げたりとデザイナーの心境を包み隠さず吐露しているかの様。
時に自分を曝け出すのはとても勇気のいる行動です。
ただ表現者としての欲求がその怖さを上回ったときに、こんな服が作れるんだろうと強く感じました。
人にはそれぞれ好きな表現者がいるかと思います。
音楽や絵画、映画や演劇など‥日常でそれらの創作の有限性を考えることはないに等しいですが、きっと彼らは魂を削って表現をしている分、常に終わりと隣合わせのようだと思うのです。
ファッションブランドのシーズンも決して同じシーズンがないように、デザイナーも幾度も逡巡を経て今の表現に辿り着いているので、我々も真摯に向き合っていかなければと思います。
長く、そして堅く(鋼鉄のように)なってしまいましたが、くれぐれも軽い気持ちでご覧ください。
楽しむ気持ちと柔軟な発想がファッションを楽しくすると思います。
それでは皆さんのご来店をお待ちしております。
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